**ハナ**


雨が降った。
君が植物に水をあげる。なんとかっていう、生命力の強い花。
君はあたしにその名前を2回繰り替えしたけど
ごめんね。そんな名前、聞きたくもなかった。


君は半年前、あたしが育てた花を枯らしたんだから。



あたしは、君に貰った華を大切に生きるし、大切に育てて行くよ。
それだけを胸に、毎日過ごしてるよ。
大好きな音楽の溢れる毎日。
だけど、君の唄は聴こえなくて。それでも耳を澄まして笑うよ。
今はまだ、泣かない。目一杯笑うんだ。
そしたら、いつか聴けるはず。



君の華は日に日に枯れていく。
毎日水を吸う、あの植物の為に、君の華が枯れる。


だけどそれは、君があたしがあげた華を大切に思っていればの話。
君はとっても不器用で、素直な人だから。
同時に幾つものハナを大切には出来ないはず。そう思うんだ。
違うならそれでいい。
あたしは、ただ、一緒にいる時間だけでも、笑ってくれればいいよ。
それで君が幸せならそれでいいよ。



君の幸せがあたしの華になる。
だから、枯らさないで。


二人の華を、枯らさないで。


君も、笑っていたいハズ。
手を繋いで、笑って、笑って歩きたいはずだから。
怠けずに、あたしの華を育てて。

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